西京焼きの保存方法

もともと保存食の西京焼き

西京味噌、と呼ばれる京都の白味噌を使った味噌床に漬けた肉や魚を焼いて食べる「西京焼き」。

奥深い旨味が楽しめる西京焼きは、ご飯のおかずにも、酒の肴にも、またお弁当のおかずなどにもぴったりのメニューです。

味噌に漬け込んである西京焼きは、もともと新鮮な肉や魚をできるだけ長く保存して味わうための保存食。味噌床に漬け込むことによって、ただ肉や魚を冷蔵しておくよりも、かなり長く保存しておくことができます。

特に市販の西京焼きは真空パックに入れられていたりするので、冷蔵や冷凍をしておけば賞味期限が数ヶ月にものぼるというものも…。

手作りで西京焼きを作った場合でも、密閉袋などに入れて味噌床に漬け込んだ常態で冷凍することで、1週間程度は保存が可能な保存食として楽しむことができます。冷蔵庫から取り出して焼くだけで、すぐに美味しいおかずができるというのは、とても便利ですよね。

常温に戻すのがポイント

ただし、冷凍の西京焼きを調理する場合には、ひとつ注意点があります。それは、冷蔵庫から取り出したらできるだけ室温に戻してから焼く、ということです。

西京焼きに限らず、肉や魚の味噌漬けや粕漬けを焼いたことがあるという人ならわかると思いますが、これらはどれも焦げやすいという問題があります。これは甘味のある味噌や酒粕が焦げやすいためです。

そのため、フライパンやグリルで焼くときにはできるだけ室温に戻してから焼く必要があるのです。これは、冷凍の西京焼きや粕漬けに限らず、冷蔵のものでも同様です。

また、焦げやすいから味噌を洗い流してしまう人がたまにいるようですが、これは絶対にNG。味噌の風味が失われてしまうだけでなく、肉や魚が水っぽくなってしまう原因にもなります。常温に戻した西京焼きの味噌は、軽く手やクッキングペーパーなどで拭うくらいがちょうど良いです。

味噌を拭わずにそのまま焼いてしまうと、やはり焦げやすいという問題が発生するので、味噌はざっと拭ってから、弱火でじっくり焼くのがおすすめです。